例えば、小説投稿サイト・小説家になろうに掲載した作品を、電撃小説大賞に投稿してもいいのでしょうか。
え? 何がアカンの? と思う人もいるでしょうが、応募要項には、平たくいうと「未発表の作品じゃないとダメ」「同じ作品を他の公募に同時に送っちゃダメ」と書かれているのです。
じゃあ「問答無用でダメやん、世界に向けて『発表』してるやん」……とも思える訳ですが、同じページには「営利を目的とせず運営される個人のウェブサイトや同人誌等での作品掲載は、未発表とみなし、応募を受け付けます。(ただし、必ず掲載したサイト名または同人誌名を明記してください)」とも書かれています。
となると、「小説家になろう」が営利目的のサイトかどうかが問題になってくるわけです。

さあ、「小説家になろう」は営利目的なのでしょうか? それとも営利目的ではないのでしょうか?
いやまあ、どう考えても営利目的なんですけど、そこをなんとかなりませんか、というのが当エントリの趣旨です。

お互いの規約を真面目に読んで調べてみる

まあ私くらいのベテラン志望者になると「あ、投稿サイトに載せちゃダメだった? じゃごめんすぐ引っ込めます。ぐらいでいいに違いないベー」と勝手に解釈しちゃうんですけどね。
正義感たぎる若き志望者諸氏はそこらへんはきっちりしたい、キレイに賞をゲットしたい、という思いがあるかと思うので。

あ、2015年7月4日時点の内容です。本気でなろうの作品を公募に出そうという時は一度自分の目で確認してくださいね。

なろう側はどうなのか

もちろん小説投稿サイトは「小説家になろう」以外にもたくさんあるわけですが、まあ代表的なところということで。
規約のページはこちら。

最初から最後まで通読してみましたが、特に禁じる条項はないようです。
特に関係すると思われる条項は「第14条 禁止事項」でしょうか。あと「第17条 テキスト等の情報に関する権利」と「第18条 テキスト等の情報の使用許諾等」も含まれるかと思いますが、いずれにも問題はありません。

とりあえずなろう側は一旦置いとこう。

電撃側はどうなのか

電撃側、というかアスキー・メディアワークス的にはどうなんでしょうか。
電撃大賞小説部門のよくある質問ページにはこう書いてあります。引用。

質問:
注意事項に、『※営利を目的とせず運営される個人のウェブサイトや同人誌等での作品掲載は、未発表とみなし、応募を受け付けます。(掲載したサイト名または同人誌名を明記のこと)』とありますが、個人のサイトでない小説の同人サイトなどへの掲載もいいのでしょうか?

回答:
営利(商用)目的で使用されていなければ問題ありません。

微妙な回答ですねー。「誰に」「何を」使用されていなければ、というのが抜けてます。意図的に抜いてるのかもしれませんが。

例えば「」「なろうが」営利目的で使用されているか、といえば、そうではないですね。掲載するだけでは私の懐には1円も入りません。したがって営利目的になりえません。
一方「」「私の作品が」営利目的で使用されているか、といえば、営利目的で使用されてるでしょうね。投稿作品の掲載ページには広告が掲載されてます。一体サイト全体でどれぐらいの広告収入があるんでしょう。凄く興味ありますが、まあ別の話。

どうなるんだろうこれ……。

イラスト大賞とコミック大賞のFAQも見てみた

そういえば他のイラスト大賞とコミック大賞も同じなんだろうか? と思って確認してみたら、何かそのまんま答えになってそうな箇所がありました。

電撃イラスト大賞のよくある質問から引用。

質問:
注意事項に『※営利を目的とせず運営される個人のウェブサイトや同人誌等での作品掲載は、未発表とみなし、応募を受け付けます。(ただし、必ず掲載したサイト名または同人誌名を明記してください)』とありますが、これはたとえば『Youtube』や『ニコニコ動画』に上がっているイラストでも未発表扱いになるのでしょうか。それとも、個人サイトではないため未発表扱いにはならないのでしょうか。

回答:
営利(商用)目的で使用されていなければ構いません。ただし、そのイラストについて、たとえば『Youtube』や『ニコニコ動画』『pixiv』などで企業とタイアップして金銭のやりとりが発生している場合は営利活動とみなします。

同じく電撃コミック大賞から引用。

質問:
「個人のWebサイトでの作品掲載は未発表」ということですが、『Pixiv』などのイラスト系ソーシャルネットサービスへの掲載は不可でしょうか?

回答:
応募者自身の商業的な活動を伴わないサイトでしたら、個人ホームページ制作支援サイトと見なしますので、掲載しても問題ありません。
ただし、その作品について、たとえば『ニコニコ静画』『pixiv』などで企業とタイアップして金銭のやりとりが発生している場合は営利活動とみなします。

あ、イラスト大賞とコミック大賞に関してはより詳しい内容が出てますね。
余談ですが、何というか、小説の方はテキトーなのに、絵描きさん方面に関しては具体例まで踏み込んで出してくる、というのは、やっぱり絵描きさんにはこういう権利関係を厳しく厳しく確認しないと安心できない、という人が多いのかもなぁという所感です。いや、自分に関係のある不明点をつまびらかにするのは良い心構えですけどね。もちろん。ひいてはお互いの為ですし。

ただ共通してるのは、企業とタイアップして金銭のやりとりが発生したらダメ、という部分ですね。
つまりケースを挙げるとすれば、「pixivに挙げてた絵が商業誌に載った」「コミックが作品集に載った」りするとダメなんでしょうね。
ただこっちの回答にもやっぱり「誰が」という主語がないので、「(他の人の金銭のやり取りはともかく)一円も入ってない場合どうなるのか」というのがわかりません。まあその場合は何で無報酬なんだよという問題がありますが。

同じ電撃レーベルなので、これは小説でも同じスタンスと考えていいんじゃないでしょうか。
つまり、「まだ商業誌に載ってない(出版されてない)作品なら応募OK」と。

私の結論

私の結論としては、

なろうに載せている作品は(なろう以外の会社と特に契約とかしてなければ)電撃小説大賞に応募していい

です。つまりほとんどの場合OK。
あくまで私の結論なので、最終選考でやっぱりアカンと言われても泣かないでくださいね。
あと注意事項にある通り、応募して結果が判明するまでの間、掲載作品は非公開にしないといけないらしいです。

念のため言っとくけど他の公募のことは知らないからね

念のため書きますが、これは電撃大賞に限っての話ですからね。
私の記憶では、かつてはスニーカー大賞とか、個人サイトでも公開済みならダメじゃなかったっけ。
そういうことなので、電撃以外の場合は特に、各々応募要項をご確認ください。

最後に

という訳ですが、もしガチで白黒つけたいというのであれば、電撃文庫編集部に直接問い合わせてみるといいんじゃないでしょうか。
私はしませんけどね。ここまでの流れをぶち壊すこと書いちゃいますが、要するにアスキー・メディアワークスとしては、権利絡みで面倒なことになりたくない、というだけなので、「あなた自身や応募作品について、他の会社と何かの契約を交わしていない」「『なろう』の規約に応募を禁じる条項がない(なろうとも契約を交わしていない)」のであれば、それは個人サイトで公開してるのと同じことなのですよ。

でも、問い合わせたらどういう返事が返ってくるんでしょう。気になります。

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