「傍点」と「圏点」は本来ビミョーに違うものらしいのですが、ここではわかりやすさのために「傍点」で統一します。圏点ファンの人はしばらくご辛抱ください。
テキストで一定の書式を入力して、記事の表示時にHTMLマークアップに変換します。
デフォルトで対応してるのは、ルビと傍点の2種類。
|雑煮(ぞうに)→雑煮
*重箱の隅*→重箱の隅
エスケープする場合は、<<<と>>>で囲みます。つまり以下の通り。
<<<*百人一首*>>>→*百人一首*
記号はすべて全角で、かつ簡単に入力できる範囲を使っているというのがミソです。よくあるマークアップはだいたい半角記号を使っていたり、キーボード上には並んでいない記号を使っていたりしますが、Simple Rubyは直接(Shiftキーは押しますが)入力できる記号だけを使っています。
なお現時点では、ルビの|は省略できません。各小説投稿サイトのマークアップは|を省略できますが、私は|を書いた方がルビの存在と設定箇所が分かりやすいのでいいと思うんですけどね……。
※WordPressの公式プラグインディレクトリには登録していないので、管理画面の新規追加ページで検索しても出てきません。なぜ登録していないかというと、やり方調べてみたら何だか面倒っぽかったからです。ごめんなさい。
インストールは普通にやればOKです。
ダウンロードしたzipファイルを展開すると「simple-ruby」というフォルダーが生成されると思うので(複数ファイルだけ出てきた場合は 「simple-ruby」という名前のフォルダーを作ってそこに入れてください)、それをWordPressのpluginsフォルダーにアップロード。
管理画面のインストール済みプラグインのページにアクセスして、一覧の「Simple Ruby」を有効化したら準備OK。
line-heightを2.0くらいにしている場合はそのまま使用できますが、それより小さい値(または特に設定していない)場合は、傍点が前の行にめり込んで表示されてしまいます。
こういう場合は、設定画面の「傍点の縦位置」という箇所で、傍点の縦位置を設定してください。だいたい0em
~-1em
で設定すればいいはずです。
1.適用したい場所をショートコード [simpleruby]~[/simpleruby] で囲みます。
2.書式を記述します。上記に書いた通りです。
[simpleruby]
僕のクラスメイトに|浦木(うらき)|智香(ともか)という女子がいる。
彼女は着の身着のままで*空を飛ぶ*ことができた。
[/simpleruby]
僕のクラスメイトに浦木智香という女子がいる。
彼女は着の身着のままで空を飛ぶことができた。
という感じ。
設定は、管理画面メニューの「設定」→「Simple Ruby」にて。
「処理部分」のチェックボックスをオフ。
設定ページで、書式(置換ルール)を作成可能です。
PHPの正規表現については、PHP公式サイトのリファレンス等をご参照ください。
具体例として、以下は「{}(全角中カッコ)で囲んだ部分を code タグでマークアップする」ルールです。
変換前: /{(.*?)}/is
変換後: <code>$1</code>
Simple Rubyに組み込まれているCSSは(管理画面上では)編集できないので、お使いのWordPress テーマにCSSを追加してください。出力されるマークアップがどんな感じかは、この記事の一番最後に掲載しています。
Simple Rubyは、「太字とかの書式や改行が入っている」箇所では動きません。
HTMLがわかる人向けに言えば、「HTMLタグが入っている」箇所では動きません。
ビジュアルエディター上、以下のようになっていると動きません。
なぜなら、ソースコード上、*と*の間にある「とら」が<strong>タグで囲まれているからです。
エディター上:*ねうしとらうたつみ*
実際の表示:*ねうしとらうたつみ*
上の例は分かりやすいですが、全く同じ理由で、以下も動きません。
*と*の間の「うまひつじさるとりいぬい」が<strong>タグで囲まれているからです。
エディター上:*うまひつじさるとりいぬい*
実際の表示:*うまひつじさるとりいぬい*
じゃあどうすればいいか? 例えば以下なら、ちゃんと動きます。
エディター上:なぜなら、今年の干支は*ひのえさる*だからです。
実際の表示:なぜなら、今年の干支はひのえさるだからです。
上記は、*と*で囲んである部分を含め<strong>タグで囲まれており、*と*の間に<strong>タグが存在するわけではないからです。
なぜこんなことになっているのかというと、タグを含んでもOKにしてしまうと、出力されるHTMLが文法違反になってしまう可能性が大きいからです。
ここのところは、PHPを一生懸命書けば賢しく回避できるのですが、まあ「Simple」という命名自体、あんまり難しいことはやりたくないですよ、という表明に他ならないので、まあそのなんていうか、ごめんなさい。
メモ書きのようなものなのであんまり気にしないで。
「SIMPLERUBY_SAMPLE_ESCAPE_START」は「<<<」に、「SIMPLERUBY_SAMPLE_ESCAPE_END」は「>>>」に変換されます。
これは「<<<」「>>>」をエスケープする手段が無いため、念のために設けているものです。
変換された後のマークアップは以下のようになります。
<ruby data-rt="かな">仮名<rp>(</rp><rt>かな</rt><rp>)</rp></ruby>
<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">傍</span><span class="boten">点</span></span>
<span class="botenparent goma"><span class="boten">傍</span><span class="boten">点</span></span>